「イタリアでもトラットリアでは、スタッフが直接パンをそのままテーブル に置いています。また、こちらのお店は、テーブルの上に直接ではなく、ちゃんとマットの上に置いています。口コミを読んだ人が誤解をすると思います。」
こんな問い合わせが、宮崎の人からありました。
そんなことはありません。そうお答えしましたが、気になったので、例のロレンツォに聞いてみました。
「言っている意味がわからんぞ。スタッフとは何ぞや。」
「すみません。日本の最近の業界言葉です。要は、お店のサービス係の人がパンを直接テーブルに置きますかっという質問です。」
「アホ言え。それじゃサービスにならんじゃろ。大体トングでパンをつまむというのもよくわからんが。」
「いや、もうそれはどうでもいいんです。イタリアと日本は文化が違いますから。聞きたいのは、バスケットや皿に入れずにパンを一つ、つまんで、直接客の席でテーブルの上に置く店を経験したことがあるかという質問です。」
「だから、あるわけないじゃろがい。刑務所か収容所だったら、看守が一つ一つ置くかもしれんな。」
「私もイタリアで暮らしていた時もそんなお店に出会ったことは一度もないのですが、例えばターボラカルダとか、客サービスにコストをかけない店だったらどうでしょうね。」
「お前もよく知っているだろ。そんな店は、自分でカウンターからパンを取るので、もともとその『スタッフ』とかはおらんよ。第一、パンを一個客に渡す、そんな貧しい店がイタリアにはあるものか。イタリアを馬鹿にしとんのかね。ストラカンもイタリアの血が混ざっとるのだからそれぐらいはわかるだろ。この忙しい時にイタリアまで変な質問をしてくるな。」
「いや、その宮崎の方はですね。イタリアの事情に詳しいかのような質問をしてきましてね。もしかするとすごいローカルではそんなこともあるのかなと、気になって質問したのですよ。私もローマ暮らしで、あとは全国を歩き回った程度ですし、ロレンツォも、いくら要職にあるとはいえ、フィレンツェとローマの文化が中心ですよね。」
「アンナぁ、イタリアはイタリアになって、まだ140年ほど、日本が日本になるよりも数年遅いぐらい、新しい国じゃよ。お互い世界の中では新興国だなって盛り上がったよな。だからイタリアは、アオスタからシチリアまで、全く違った文化があるんじゃ。どこかの地方で、日本人がイタリア的だと思ったことは、他では違う。そんなものを全部ひっくるめて、イタリアなんだよ。だから、イタリアではどうと聞くことが愚問じゃぁ。」
「お言葉を返すようですけど、私が聞いたのは、だからイタリアのどこかで、そんなマナーがありますかね、ということなんです。」
「お前、いい加減にしろ。そんなこと常識だろ。サービス係がパンをつまんで、テーブルに置く、そんなもの世界中にあるわけがないだろぉ。刑務所を除いては。」
「いや、実は宮崎にあったんですって。それもイタリア料理屋さんに。ただし、私は以前鹿児島でも経験しましたので、それを食べログで書いて指摘したところ、直ちに改善されましたけど。」
「もう、忙しいのに。その『taberogu』とは一体なんじゃいな。」
「いえいえ、結構です。お忙しそうですしね。ドットーレ、ちなみに、いま何をしてそんなにお忙しいのですか。」
「もう!!バカンツァの最中じゃないか。いまドロミティの例の登山家の家に泊まって、バカンツァを楽しむのに忙しいんじゃ。後の質問は二週間後のバカンツァ明けにオフィスにメールを送れ。Ciao. Dopo la vacanza.」
ロレンツォのとても忙しい(molto occupato)は、夏休みを楽しむのになのか。私は、夏休みもなく、ほんとに忙しいのになあ。
がんばろう日本、頑張ろう宮崎。
以下は、以前の日記でこの話題です。請参照
http://u.www.doom.now.cc/strachan/diarydtl/4417/