『東村アキコさんが好きだという話』大気さんの日記

レビュアーのカバー画像

痛風こわい

メッセージを送る

大気 (40代後半・男性・東京都) 認証済

日記詳細

私、思いの外に漫画好きなんです
以前はアフタヌーンからヤングキングまで15誌くらい読んでたんですが
ここ10年くらいは普通に少年誌は週刊ジャンプ、マガジン、サンデー
女性誌はキス、ヤングユー(廃刊)、YOU、コーラスなんかを読んでました

もともとスピリッツで佐々木倫子さんの「おたんこナース」を読んで
おもしろいと思ってたんですが
その後、小沢真理さんの「世界でいちばん優しい音楽」とか
槇村さとるさんの「おいしい関係」を読んで
女性向けコミックは目茶苦茶面白いと思ったわけです

レディースコミックは恋愛ものよりは
日々の人間関係を丁寧に追っていく作品に特に秀作が多い気がします
特に好きな小沢真理さんと槇村さとるさんは基本的に絶対面白いんですが、
最近はドラマにもなった「ハガネの女」とか面白いかな

「ロッカーのハナコさん」や「ボンクレー・ショーガッツ」の石井まゆみさんの
「キャリアこぎつね きんのもり/まち」なんかもホント好きです。

コメディやジョークにしても単なる笑いよりは
生活感ある笑いが良いと思います

佐々木倫子さんや山下和美さん、岩館真理子さん(生活感無いが)などは
いうまでも無く好きですが
吉田戦車さんの奥さんである伊藤理佐さんの描く
「おいピータン!!」なども本当に素晴らしい

近年話題になった
「天才家族カンパニー」「Greens」「のだめカンタービレ」なんかの二ノ宮知子さんは
所謂「千秋様」的登場人物がとても魅力的に描かれていて
無茶苦茶な人々との対比がボケとツッコミという古典的だが確実な笑いを作ってくれます

最終的にコメディ色は薄いんですが
「ハチミツとクローバー」の森田さんが第一話で
「ノーモア留年」と叫んで窓から飛び出す構図はかなりインパクトありました
大好きです

そんな中、ひときわ変な輝きを放つのが東村アキコさんです
「きせかえユカちゃん」「ひまわりっ!」「ママはテンパリスト」そして「海月姫」

「ひまわりっ!」からハマったため、「きせかえユカちゃん」はまだ読んだことないので、
大人買いしようか悩み中です。

話によって多少ムラがあるのですが
いそうで絶対いない人々が織り成す目茶苦茶な日々を
丁寧だったりはしょったりして描いていきます
だいたい読後感は「ひどいな…(いろんな意味で)」です。

きちんと少女マンガの王道を辿りながら
それをえらい勢いで破壊していき
でも少女マンガのコアは大事にしているという感じの
なんだかよくわからん作風です

他の少女・レディースコミックと違うところはそのマニアックさです
「ひまわりっ!」でウィング関先生が登場したあたりから
作品傾向がかなり三国志寄りになってしまっており
海月姫でも引きずってたんで
この人どこ行っちゃうのかなと心配してましたが
最近、関羽度合いが徐々に薄れてきており一安心です

今まで誰も描かなかった描けなかった
描いていいという編集さんがいなかった
そして、今までは時代が受け入れなかったそんな作品です

多分、オタクというのが少しオシャレなものとして復権してきたんでしょうね。
我々の世代はもともと宅八郎の全盛期だったこともあり、
2000年くらいまではあまりオタクオタク言えずに日陰で育ったわけですが、
偉大な中川翔子さんのおかげで、良いオタクのイメージもできましたし
カミングアウトする人も増えました。

インフラの整備も拍車をかけて、ネットワークがつながると
オタクを許容する社会基盤というか、
そもそもみんなわりとオタクだつうことに気付いたので
オタクは紙袋持ってバンダナしてる人ばかりじゃないんだ、と
偏見が消えていったのかもしれません。

まあ、なんかわからんこと口走りましたが
社会が受け入れたとかなんとか言った割に
東村アキコさんの描くオタクさんたちはひどいのなんのです。
およそ妖怪人間のような表現のされ方をしています。
でもそこにドラマを持ちこむことで、非常に魅力的に仕上げてある。

ハブラシ副部長の話を読んで
少し感動してしまうのはこの人の描写がえらく魅力的だからだと思います。
まさか、こんなに成長するキャラだとは夢にも思わなんだ。
だって、ハブラシ咥えてるだけの対人恐怖症ですよ、あなた。
(読んでない人にはまったくわからんと思うが)

あー。やっぱ「きせかえユカちゃん」買おっと。

ページの先頭へ